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おなじみのマンガ「ドラえもん」に登場する「のび太」メソッドがたくさん詰まった一冊。これを読めば、どんな人でも自分の夢がかなえられ…

日本人なら知らない人はいないというぐらい、ポピュラーなマンガ「ドラえもん」。そこに登場する「のび太」くんは、いつも頼りなげで、失敗ばかり。

ドラえもんに泣きついては、四次元ポケットから魔法の道具を出してもらって乗り切っている、そんなイメージをもたれている方は多いのではないでしょうか。

この本を読めば、「のび太」くんがつい仕出かしてしまう失敗(その結果、ママに怒られたりジャイアンに殴られたり・・・というのがお決まり)、というのは自分にも、周囲の人たちにたくさんあてはまることがわかります。

そして、「のび太」くんには、「のび太」くんの哲学があり、ドラえもんにしたってルールがあって、なんでもかんでものび太くんのお願いを聞いているわけではないのです。
のび太くんは、人の気持ちを考えて自分の損得なしに行動する、まさしく「優しい」人です。だからこそ、マドンナ的存在のしずかちゃんを射止めたのだといえます。

この本には、誰でも夢がかなえられる「のび太メソッド」なるものがたくさんつまっています。苦手なことやキライなことでも、人のためになることであれば、最後まであきらめないのが「のび太」くん。
「自分よりも人のために」現代人が忘れかけていることを思い出させてくれます。「のび太」くんが世の中に増えると、優しい社会がつくれそうです。

『「のび太」という生きかた』横山泰行著 アスコムより発売中

[執筆者]
太田啓子

[プロフィール]
立命館大学 衣笠総合研究機構 客員研究員。博士(学術)。専門は、障害者福祉、障害学。「職業訓練における指導員のジレンマ-職リハの取り組みを通して」横須賀 俊司, 松岡 克尚編著『障害者ソーシャルワークへのアプローチ―その構築と実践におけるジレンマ―』など執筆。