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たまたまつけたテレビ、車いすでも伊勢神宮に参拝できるように人手を手当てする活動を紹介していた。

たまたまつけたテレビ、車いすでも伊勢神宮に参拝できるように人手を手当てする活動を紹介していた。誰でも行きたいところに行けるというのは、本当にいい。したいことをしたいと表現する、実現する、、、その表現を受け止める人、実現をお手伝いする人、他者のサポートを受け入れる力、なんと多くの前向きな力がいろいろな方向へ働いていることか。ぐるぐると辿ってみたいくらい。せっかく思い切ってお参りできたなら、出会う人とのかかわりもあたたかなものであってほしいな。そんなことを考えていたら、思い出すことがありました。

こどもが2歳半まで、子育てしたい町全米トップ3に入る地域で暮らしていました。こどもと一緒にいるとニコニコと話しかけられ、ときには子育てのうんちくを語られ、(あぁ英語が堪能ならば、、、)。ベビーカーでも嫌な顔をされることなく、1歳を過ぎてから抱っこひもを使っていると、通りすがりの人からもう重いから体に良くないと諭される状況。日本のように授乳スペースなどはなかったけれど、道行く人やお店がこどもにとても親切。車社会だけれど歩行者優先。緑豊かな公園がたくさんある。そんな環境でのびのび子育てさせてもらった私。帰国したときのギャップは大きかった。

特に困ったのは、公共交通機関での移動、出会う人と車との距離。基本的に、電車やバスはこどもでも静かに座ってなくちゃいけない雰囲気とエレベーターの無さ。荷物の多い時や移動距離の長い日はベビーカーを使いたい。こどもが今までのように笑いかけても反応のない人が多くて、「さみしい」と泣かれる始末。みんな恥ずかしがりやさんなのよと説明する私。それから車、横断歩道渡っているときの、右左折車の待機位置が歩行者(横断歩道)と近いこと!怖い!この3つにとても困ったのは鮮やかに覚えています。そして、時折出会う、柔らかな笑顔や言葉をかけてくださる人にどれだけ助けられたことか。

日本には日本らしい素敵な文化があります。外国で暮らしてみて、日本の良さに改めて気づきました。日本人のやさしい気持ちがもっとあふれるように、みえるように、何かないかしらと思う年の瀬でした。あ、まずは自分から、ですね。

[執筆者]
三輪知子
[プロフィール]
あろままlife with aroma主宰。マイペース蟹座O型、これまたマイペースな夫と小さなこどもとの3人暮らし。元ソーシャルワーカー、子育て楽しみ中。アロマのワークショップや自然食クッキングクラスを開いています。だいすきなものに囲まれて、自然のめぐみをめいっぱい感じられる日々を。