大阪に戻り1年以上経つのですが、忘れられないのは、緊急車両通行中の一般車両の運転手の対応のことです。私たちが暮らしていた町(カリフォルニア南部)では、救急車や消防車、パトカーなどがサイレンを鳴らして通るとき、前後100~300メートルくらいの幅にいる車が、一斉に停止していました。制限速度の違いもあると思いますが、誤解を恐れずざっくばらんに書くならば、「緊急車両様、どうぞお通りくださいませ~!」というイメージです。通り過ぎてしばらくは、停止したままです。緊急車両通行車線のみならず、反対車線にいる車までも。整然とした行動に、すがすがしさを感じるほどでした。

大阪では、市内だからかもしれませんが、救急車のサイレンが聴こえても車は止まらない。一般車両の後ろに並んで走る救急車、久しぶりに見たからか、今まで意識していなかったからか、これはとても驚きました。こちらも誤解を恐れずざっくばらんに書くならば、「すみません、通していただけますか…サイレンうるさいですよね…ごめんなさい!!」そんな印象です(あくまで一個人による一場面を見た感想です)。救急車の病院搬送は1秒も争うって聞くけれど…人命救助のお手伝いができる人間でいたい、と思った私です。

 そこで、決まりの違いを調べてみました。カリフォルニアの場合、運転者用ハンドブックによると、「道路の右端に寄って、緊急車両が通りすぎるまで停止します。しかし、交差点内で停止してはなりません。(略)緊急車両は反対側の車線に進入し、そのまま走行し続けることがよく起こります。走路を塞ぐ運転者に注意を喚起するため、高音量スピーカーを使用することもあります」とのこと。日本の場合、道路交通法第40条第1項によると、交差点とその付近では一時停止が義務だが、それ以外では一時停止をしなくても進路を譲れば良いということ。

なるほど、法も違うのですね。肌で感じる文化として、カリフォルニアでは、特に、消防士はヒーローでした。町で見かけると「いつも私たちのためにありがとう!」って声かける人も少なからずいました。(ショッピングモールでランチするのに消防車で来てたような…)。そして、消防士も、自分たちはヒーローだと認識がありました。こどもたちに声をかけたり手を振ったり、さっと道を譲ったり、行動も格好良かったです。

 日本代表として、友人たる消防士の話を聞くと、あくまで一個人の偏ったインタビューということを前提に、「飲みに行くときは、公務員であることがばれないように‘会社’と言ってる」とのこと。法で決められたことは大きいけれど、普段からの人々の意識の持ち方は結構大きいのかもしれない。その救急車、私の大切な方が乗ってるとしたら。あの消防車、私の大切な人がかかわる火事鎮火に向かってるとしたら。あのパトカー…。人命救助に携わる職業、大切にしたい。自分もできることからしていきたい、と思います。

tsukemono

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[執筆者]
みわ ともこ

[プロフィール]
夫と小さなこどもとの3人暮らし。元ソーシャルワーカー、子育て楽しみ中。トリートメントやボディワーク、精油や自然食のワークショップなどを開いています。自然のちからでこころとからだをケアするサロン、あろままlife with aroma&cooking主宰。自然の恵みをめいっぱい感じながら、誰もがあたたかな気持ちで暮らせる社会を。