私は、「たんぽぽの家アートセンターHANA(以下:アートセンターHANA)」のアトリエでメンバーと一緒に仕事しています。アートセンターHANAは障害のある人たちがアート・ワーク・コミュニケーションをキーワードに、さまざまな表現活動に取り組むアートセンターです。
アートセンターHANAには、主に絵画や創作活動を行うアトリエがあり、さまざまな障害のあるメンバーが、おのおのが好きな制作をしています。今回は「絵の具の色づくり」についてお話しします。
色の種類は、計り知れないほどたくさんあります。同じ色を見ていても、ひとによっては異なる色に見えたりもします。自分で色と色を混ぜて新しい色を作る〝混色〟という作業で、色作りを行います。しかしほとんどのメンバーにとって、自分自身で欲しい色を混ぜて作る作業は難しいことです。
色を作りたい!そんな時は、手作りの「色見本」というものを使用します。元々はデザインや印刷業界などで使用されるカラーチャートですが、それを色見本のカードにしています。メンバーはその中から自分の欲しい、使いたいと思う色を見つけ出します。そしてその欲しい色を私たちが代わりに混色を行い、理想の色を作ります。
「この色でどう?」と確認し、オッケーだったらメンバーが創作に使います。色のチェックに厳しいメンバーもいて、ダメ出しをされることもあります。混色で微妙な色を作る難しさも感じます。
制作者の作りたいイメージに、私たちをより近づけてくれるそんなひと工夫「色見本」の紹介でした。

 

[執筆者]
たんぽぽの家アートセンターHANA スタッフ 金澤優希

[プロフィール]
香川県出身。大学を卒業してから、たんぽぽの家に就職しました。普段はアートセンターHANAのアトリエスタッフをしています。福祉や芸術の専門ではないのですが、毎日手探りでメンバーとの時間をたのしく過ごしています。