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聴覚に障がいがある人も、美術鑑賞にさまざまな不便を感じています。そこで、2011年に「美術と手話を考える会議」を開き、美術鑑賞に関心のある人たちと意見を出しあいました。そこから見えてきた課題の解決に向けて、聴覚に障がいがある人の意見を反映した鑑賞プログラムの考案・開発や美術用語の手話化を行いました。前者は、快適に美術館に着く方法や美術館に来てから、鑑賞中のこと、など場面に分けて提案やプログラム化をしています。会議開催以後、美術館や他団体と協働しての鑑賞ツアーなど、さまざまな企画と実践を重ねながら、活動の普及に取り組んでいます。

過去のワークショップの1つ「もしもガレがガラス職人に手話で指示を出したとしたら*」では、例えば「ヒナゲシはマルケットリーでつけなさい」という指示を手話で表現する方法を創り出しました。参加者はさまざまです。障がいがある人もない人も、お互いの違いに気づき、認め合う雰囲気が生まれました。その時間の中で紡ぎだした聞こえる・聞こえない人が美術鑑賞を楽しむ方法は、聞こえる人がより美術館に親しみやすくなるものでもありました。垣根なく一緒に活動してみたら、お互いが豊かになる発見がありました。切り口は聴覚障がい・美術館、活動内容は、すべての人が豊かになるものへと循環しています。

*主催/東京庭園美術館、企画協力/美術と手話プロジェクト